2017/04/13

落ちナシ

久しぶりに夕方から家でダラダラできる日ができた(というか全てを放棄した)ので、この時間から1本カシュッと開けて良い気分で原稿を書いております。

我が家の敷地の隅っこには、この家を建てたときに植えたのであろう1本の桜の木があり、30年経って見ごろを迎えております。2階の窓から丁度良い高さに満開の花を咲かせてくれて、やっぱり桜は静かに嗜むのがオツってもんでございます。

昨日の花見会場で一番注目を浴びていたのは紫色に近い色のLED照明でライトアップされていた桜の並木道でありました。自慢のカメラやスマートフォン片手に画像を納めている人も多くいました。ですがねぇご両人、ちょっと待ってやくれませんか?あなた方の目を奪っているのは満開の桜ではなくLED照明の方なんじゃないんですかい?だって、他にもライトアップされている桜はたくさんあるんですよ、違うのは他の場所のライトが白熱灯だっていうだけじゃないですか?

仮に照明の色に惹かれているだけなら造花にライト当てればで十分でしょう?桜じゃなくてもようござんしょう?テレビで1人だけ異様に強い照明が当てられている大物女優同じく、私はどこか空しさを感じてしまうのでございます。

四千本の染井吉野より、一本の山桜。見る角度を少し変えるだけで、物事はずっと奥の方まで見えるようになるのでございます。