2016/02/06

俺が人事役なら自分のような人間は雇わないだろう

ナオエツゴーゴーファームの底砂面がモス類とウォーターローン、ヒドロコティレ(オオクロという呼び名は好きではない)で全てが覆われました。次回のメンテナンスで最終的な調整を行うつもりなので、製作から9ヶ月やってきた草を増やす創生作業は終了、今後は草を減らす方の維持作業に移行します。
草は増やすよりも減らす方が難易度が高いです、水槽維持のほとんどは「面倒」な事ばかりで、「難しい」事は少ないと散々言ってきましたけど、ここはハッキリと実力の差が出るところだと思います。

現在も硬直状態である特大水草水槽計画ですが、今からできることだってあります。維持する人間の技術鍛錬は計画のゴーサインが出てからでは遅いんです。そう思うとあとオープンまで2年半…いや、建設開始なら1年後ぐらいには始まるだろうから残された時間は僅かなんです。
今の施設でさえも年間20万人は観るであろうこの水槽を任された境遇は本当に幸運で、市営時代の前職員様方には感謝しております。

水族館規模の水槽設備寿命は30年ぐらいだと思います、となれば必然的に収容内容も30年維持することを前提として考えるのが自然ですので、残された時間で水景を30年間維持する技術を身に付けるのが宿命であります(維持できるように製作する事も必要)。
ADAも水族館参入が増えてきたので水景長期維持セミナーなんかをやってもらえると助かるんですけど…。

それともう一つ、水槽技術と同じぐらい大切なのが施設の人間としての心構えなんじゃないかと。たとえ俺がボランティアだとしても来館者側から見れば水槽に手を入れている俺は職員の一人です。
だからある程度の施設案内もできなきゃいけないし、言葉遣いや身なりも気をつけないといけないはずなんです。この辺が民営化されてさらに引き締められたと思うんですが、どうしても市営時代のユルさが抜けきれず、さらにセブンス独自のノリも相まって俺が施設に相応しくない存在になっているんじゃないかと…。

課題は山積みですが、ちょっとだけ弱音を言わせてもらうと許可が出るかもわからない計画のためにこれだけのモチベーションを維持するのがマジでしんどい。規模はともかく「やる」「やらない」だけでも教えてもらえればかなり違うんだけど、本部はそれどころじゃないんだろうなぁ。これも修行のうちなのかもしれません。