2016/02/04

最後に一花咲かせてやろうぜ!

先週に火がついた男気料理探訪、今週はこれまで10年以上ずっと気にかけていたのに何故かスルーしていたレストラン「ベニス」に行ってみた!上越のマニヤであれば一度は行った事があるであろう直江津商店街にある老舗、レストランといっても今では喫茶店と称した方が良いかもしれないが、創業当時の特別な食事といえばこういう店で楽しんでいたんだろう。

創業から40年を越える店内はほとんどが当時のままで完璧なレトロ空間が出来上がっている。最近のなんちゃってカフェのようなリプロダクトやアンティーク風のインテリアなんて皆無、カウンターのレジスターだって当時のまま、よくぞ守り抜いたと賞賛したい。

オーダーしたメニューは「味噌カツ定食」と「Bランチ」、こちらも期待を裏切る事無く「本格的家庭テイスト」とでも言うべきか?真似できないのだけど、どこか安心できる味なのだ。これぞ求めるべきチェーン店では絶対にありえない感覚なのである(詳しいレビューはクチコミサイト等を参照していただきたい)。

しかし!驚いたのは入店と同時に目に飛び込んできた大型水槽である、水は入っていないがステンレス枠のガラス製でサイズは150cmぐらいだろうか?一見製造から30年は経過している代物だ。詳しく話をしたかったので食後にコーヒーを注文して話を切り出してみた。

聞けば創業間もない頃から置いてあるらしく、こちらも40年以上経っているらしい。残念ながら3年ほど前に水漏れしてしまい水を抜いたのだという、う~ん残念。
きっと設置から40年間、幾度の熱帯魚ブームを経て星の数ほどの人達に憩いの時間を与えてきたのだろう、そこからも当時の「レストラン」の特別感が伝わってくる。この年代の超重量級水槽を2階の店内に運び込んだ事だけでもスゴイ。

御歳70歳ぐらいであろうマスター夫妻は、体力の限界も近いようで引退も考えているらしい、残念なことだが同じ自営業である俺もいずれは訪れることなので仕方ない。来客数も交通手段が発展する毎に減少していると肩を落としていた。だけど俺には見える、40年間耐え抜いたからこそ訪れるこれからの展望が!これだけのクオリティなら近県のレトロ喫茶店マニヤがゾクゾクとやってくるはずだ。交通の便も発展したが、情報網はそれ以上に広がっている。俺は断言してきましたよ「これから先は突然のお客が来て写真を撮らせてくれなんていう事が起こりますからもうちょっと頑張っていてください!」と。

とはいえ時間に余裕が無いのは確かなので、気になっている人はぜひとも足を運んでいただきたい。「熱帯魚屋から聞いてきた」といえばすぐにご夫婦とも打ち解けあえるはず、ご隠居水槽が復活するぐらい盛り上がったら最高だ。アクアリウムフリークなら水草ショップ「オー・クレール」様も近いのでセットでどうぞ。