2013/08/30

フォレスト・ガンプ

激しく屋根を打ち付ける雨と、連日のトイレ工事による抜けない疲労で午前中は動く気になれず録画しておいた宮﨑 駿のドキュメンタリー番組を観ながらボ~っとしていた。

相変わらず雨は降り続いているものの、仕方ないので昼飯を済ませて出勤し、今日も面倒くさい作業やんなんきゃなぁ~と首に手ぬぐいかけて入り口の鍵を開けようとするとそこに傘を持った大きな生き物が「トトロか!?」…人間でした(当たり前だ)。しかし、その人間が次に発した言葉は「東京からステッカーとタオル(手ぬぐい)を買いに来たんです」えっ!?何言ってんだこの人?その場には2人しかいなかったので誰も知る由もないだろうが、俺はその力石 徹のアッパーカットが如くの先制攻撃に完全にノックアウトされ、正直言って序盤の記憶が無い。

冷静になれたのは「以前ヤフオクでグリーングロウ903を買っていただいた者です」と言ってもらった時で、それはもう5年ほど前になるだろうか?すでに絶版だった903の新品をオークションで見つけて、今後のストック用に落札。こっちが代金を振り込む前に「信用できる人なので先に商品を発送しました」と一言添えて送っていただき、冷えたオークション取引が多い中での温かい人情に感銘をうけたのを今でもはっきりと覚えてる。
あの頃から俺は実名主義で、オークション取引と言えどもショップオーナーであることを相手に告げており、そういえばその時に「以前からお店に行ってみたいと思っていました」なんて事が書いてあったっけ。そんな人がついに念願を叶えてはるばる上越までやってきたというわけだ。

あまりにもクレイジーだ!とは思ったが、ゴローズやトイレ用品買うためだけに東京まで行く俺も同類なのだ、でもセブンスは恐れながらゴローズやP.F.Sとは格が違いすぎる、だからやっぱりこの人はクレイジーだ!
10年も前からセブンスのウェブサイトをチェックしてくれているセブンスマニヤでありながら、それ以上にADA製品マニアであるがゆえ、今日はかなり期待してご来店していただいたとの事、俺はお客さんに応じて対応を変えるのは好きではないが、さすがに今回ばかりは並大抵の代物では喜んでくれないだろう、何よりもこの御仁…「目が利く!」

地の底まで届くが如く深き業には、こちらも業火の如く燃え上がる数寄の魂で応えるのが礼儀、サティアン秘蔵の逸品にて対応させていただきました。それにしても久しぶりにアマノ製品に対しての「濃い話」をしました、というか俺も話しについて行くのがやっとでしたよ。改めて知った世界の広さと、これだけ人間を引き込む恐るべしアマノ製品の力。ただし、現在売られているような製品ではこんな出会いはもう起きないでしょう。

嬉しい事にセブンスは都内でも通用するショップだと言っていただきました。ですがセブンスが提供するのは100人の普通よりも1人の特別。上越だから、上越でなければできない仕事なのでございます。
「やりたいから やるだけ」。言ってる事だけは巨匠クラス、アクアリウム界の宮﨑 駿は貴方様の人生に影響与えすぎ申し訳御座いません。