2012/09/25

セブンス有機化計画 6

メンテ業務の支度をしようと朝早めに店に向かうと怪しげな2人組みが駐車場をウロついている…過去にもいろいろありましたので今度こそは現行犯でとっちめてやろうと乗り込んだら工務店の担当様と大工さんが打ち合わせをしているところでした。朝早くからセブンスのために働いていたのに不審者扱いとは…。

せっかくなので(迷惑を承知で)話に参加させてもらうと外壁に使う木材を考えているようでありました、私が「納屋っぽいのがいい」と横槍を入れると半ば冗談な感じで「じゃぁドイタにしますか?」と言われた。はて、ドイタとはどんなものなのか?ちょうどその後にムサシに行く用事があったので、それに近いと思われる木材を見に行くことに。

それは屋根の下地などに使う杉板の事らしく、耐久性や腐食性は問題ないものの、なにせ見えなくなってしまう物なので切りっ放しのほぼ無加工の板。私はそれを見た瞬間そのザラついた表面に塗られたペンキが幾月もの年月を経て剥がれ、モザイクのような趣になっているなんとも味わい深い渋さを放つ光景が頭を過ぎり、その場で携帯電話を握り締めて「全部ドイタでお願いします」と嘆願しました。

一世一代の買い物である「家」ならば、なるべく良い材料を使いたいと誰もが思うでしょうが、材料はおろか工程までも極限まで省いたこの小屋はまさに現代の待庵でございます。 この私でさえ今後どうなるのか分からなくなってまいりました。